2007年の刊行物
近畿・中四国の旧石器時代をあつかった刊行物を主にご紹介します。入手をご希望の場合にはそれぞれ記載の刊行元までお問い合わせください。
報告書
広島大学東広島キャンパス埋蔵文化財発掘調査報告書IV─アカデミック西部地区の調査─
2007.3 広島大学埋蔵文化財調査室(広島県東広島市鏡山1-1-1)[B5 横組580頁 図版148頁 付図6枚 CD-ROM]
- 鴻の巣遺跡、ぶどう池南遺跡第2地点の発掘調査報告書。鴻の巣遺跡では、安山岩、水晶、黒曜石などを用い、台形様石器、局部磨製石斧などを指標とする石器群が出土し、土坑10基などを検出。石器群の様相から後期旧石器時代前半期への位置づけが推定されている。
平成17年度広島県内遺跡発掘調査(詳細分布調査)報告書
2007.3 広島県教育委員会(広島市中区基町9-42)[A4 横組70頁]
- 三次市内の和知白鳥遺跡、段遺跡で旧石器時代に帰属すると考えられる石製遺物が出土しているほか、廿日市市吉和の女鹿平4号遺跡で湧別技法に関連する細石核削片が出土している。
下本谷遺跡の基礎的研究─三次市西酒屋配水池建設に伴う旧石器時代遺跡の調査から─
2007.3 三次旧石器文化研究会(広島県三次市十日市西2-6-5)[A4 横組39頁 図版11頁]
- 流紋岩を主体としたナイフ形石器、切断石器、鋸刃縁状石器などの石器器種があり、接合資料も得られている。ナイフ形石器としては中国地域では最古段階、後期旧石器時代初頭の石器文化と考えられる。
県営圃場整備事業田原東地区における埋蔵文化財発掘調査概要報告書U―別所下ノ前・辻堂・大谷口遺跡 水間遺跡―
2007.3 奈良市教育委員会(奈良市二条大路南1-1-1)[A4 横組248頁 図版74頁 巻首図版4頁]
- 遊離資料ながら別所下ノ前遺跡で出土した角錐状石器は黒曜石製で、奈良県内では初の事例である。
論文集・単行本
先史時代における居住様式と動物相の歴史変遷に関する日仏比較研究
2007.3 稲田孝司(岡山市津島中3-1-1 岡山大学大学院社会文化科学研究科)[A4 横組167頁]
- 日本とフランスそれぞれの先史時代における居住様式と動物相に関する研究、および相互の比較研究の成果を収録する。
放射線損傷年代測定法の精度向上と東アジア旧石器遺跡への適用
2007.3 長友恒人(奈良教育大学教育学部)[A4 横組202頁]
考古学に学ぶ(III)─森浩一先生傘寿記念献呈論集─同志社大学考古学シリーズIX
2007.7 同志社大学考古学シリーズ刊行会(京都市上京区今出川通新町上ル 同志社大学新町学舎 考古学研究室内)[A5 縦組 830頁 巻頭図版8頁]
- 松藤和人 日本列島の旧石器はどこまで遡る─岩手県金取遺跡第IV文化層の年代をめぐって─ 1〜16
- 森川 実 瀬戸内技法とサヌカイト礫 17〜28
- 手島美香 緑灰色チャートをもとめて─二上山北麓出土のチャート製ナイフ形石器をめぐって─ 29〜42
- 黄 昭 姫 韓国旧石器考古学の編年構築に関する小考─臨津-漢灘江流域の遺跡を中心に─ 777〜790
旧石器考古学辞典〈三訂版〉
2007.5 旧石器文化談話会[編]・(株)学生社(東京都足立区鹿浜3-27-14)[四六版 横組307頁]
定期刊行物
紀要愛媛 第7号
2007.3 (財)愛媛県埋蔵文化財調査センター(松山市衣山4丁目68-1)[A4 横組62頁]
- 多田 仁 香川県音谷池遺跡の船野型細石核 1〜5
陶〓 第20号
2007.3 (財)山口県ひとづくり財団山口県埋蔵文化財センター(山口県山口市春日町3-22)[A4 横組63頁]
- 小南裕一・竹内奈央 山口県防府市井ノ山遺跡出土の有舌尖頭器 21〜24
広島県立歴史民俗資料館研究紀要 第6集
2007.3 広島県立歴史民俗資料館(三次市小田幸町122)[A4 横組50頁 縦組11頁]
- 三枝健二 平成18年度テーマ研究に伴う県内旧石器関係資料報告 30〜41
島根考古学会誌 第24集
2007.5 島根考古学会(島根県松江市西川津町1060 島根大学法文学部考古学研究室内)[B5 横組162頁]
- 伊藤徳広 2006年の島根県における考古学の動向 旧石器時代 143
考古学研究 第54巻第3号
2007.12 考古学研究会(岡山市清心町16-37長井ビル201)[B5 横組118頁]
- 藤野次史 狩猟具から見た旧石器時代社会の変容と交流 4〜19
奈良文化財研究所紀要2007
2007.6 奈良文化財研究所(奈良市二条町2-9-1)[A4 横組155頁]
- 平城宮第401次調査(東院地区)でナイフ形石器など、平城京第407次調査(旧大乗院庭園)で有舌尖頭器の出土が報じられている。
京都文化博物館研究紀要 朱雀 第19集
2007.3 京都文化博物館(同上)[B5 横組 146頁]
- 鈴木忠司・竹内直文・礫群調理実験グループ 石蒸し調理実験記録7)─礫破損の進行と使用回数、礫群規模と調理量をめぐって─ 59〜95
古代文化 第58巻第IV号
2007.3 (財)古代學協會(京都市中京区三条高倉)[B5 横組166頁]
- ジャック ペルグラン/山中一郎(翻訳) 押圧剥片剥離の実験研究─最小から最大へ─ 1〜16
- 大場正善 日向洞窟遺跡西地区出土の頁岩製槍先形尖頭器における技術的検討─東北地方における微隆起線文土器段階の槍先形尖頭器製作の身ぶりから見えるもの─ 37〜60
- ジャック ペルグラン/冨井 眞(翻訳) 石割りにおける考古学的概念としてのテクニークとメトードについて─石割りに対する認知論的取り組みの諸要素─ 61〜76
- 高倉 純 北海道紋別郡遠軽町奥白滝1遺跡出土石器群における剥離方法の同定─石刃・細石刃剥離方法の同定とその意義に関する一考察─ 98〜109
- ジャック ペルグラン/高橋章司(翻訳) 旧世界の石刃製作技術─中米の黒曜石製石器製作技術への見通しと適用─ 110〜130
- ジャック ペルグラン・山中一郎・会田容弘・大場正善 〈学史〉石割り:考古学に関連してのその関係の研究史 144〜151
- 大場正善 〈紹介〉ペルグラン石器製作教室に参加して─フランス技術学研究にふれて─ 152〜159
古代文化 第59巻第III号
2007.12 (財)古代學協會(同上)[B4 横組164頁]
- 鈴木忠司 岩宿時代の台石とその意義について─植物食をめぐる基礎的研究─ 112〜120
旧石器考古学69
2007.11 旧石器文化談話会(京都市左京区田中里の前88 松藤方)[B5 横組96頁 巻頭図版2頁]
資料集・図録など
平成19年度特別企画展 最古の狩人を求めて─中国山地と三次の旧石器文化─
2007.10 広島県立歴史民俗資料館(広島県三次市小田幸町122)[A4 横組22頁]
- 三次市下本谷遺跡など、広島県内の旧石器資料を中心とした企画展の展示図録。
[2001年] [2002年] [2003年] [2004年] [2005年] [2006年] [2007年] [2008年] [新刊案内]